(1) 平游門 (ひらおよぎもん) 脚の蹴り伸ばす方向は水面に対し15〜20度の方向と言われている。しかし、蹴るときの軌跡は、伸ばすにつれて螺旋を描いて、足先が水面近くに上がっていく(スクリュー・モーション)。 身体が上に飛び出し、前に落ちる時にその身体の動きを前の手で押さえる。 この足の使い方は当流独自のもので、1回の動作で水を掴んでいる時間が長いので、省エネ泳法として平成元年にNHKに取り上げてもらったこともある。 当流の平游は頭を水に浸けないが、これは髷を濡らす事が無いので随分便利なものであったと想像する。 1. 平游正体(ひらおよぎせいたい) 両手両足を左右対称に動かし、足はカエル足である。手は掻き進む為の動作ではなく、浮きを十分にとることを主とする。 2. 片手游(かたておよぎ) 平游の応用で、片手で泳ぐ。物を持って泳ぐ時などに便利。 3. 斜游(はすおよぎ) 川の流れを横切る時などに用いる。流れがあっても真っ直ぐに横切る事が出来る。 4. 亀游(かめおよぎ) いわゆる犬掻きと同じように、両手を左右に浮きをとりながら掻き分け、足も交互に後方に蹴るように動かす。 5. 仰游(あおよぎ) 仰向けになって泳ぐもので、両手は頭上から身体の左右に掻き抜き、足はカエル足を用いる。 6. 差手游(さしておよぎ) 抜臂の練習に用いる。左右の手を交互に掻きながらカエル足を使って前進する。 7. 手搦(てからめ) 手を縛って泳ぐ。足のみで泳ぐので、入水・上陸時に注意が必要。 8. 手足搦(てあしからめ) 手と足を縛って泳ぐ。膝を屈伸して足の裏で水を蹴り伸ばしながら前進する。 |